日々是 善き哉

小さなワクワクを集めましょ!

すってんころりん ワークマンをオススメされました

やっぱり下りは怖かった

枚岡神社→枚岡展望台→神津嶽本宮→みはらし広場→つつじロールと歩いてきました。

15時を過ぎました。 山には不慣れな私たち、暗くなる前に下りないといけません。

ここで問題となるのはそのルートです。できれば客坊谷コースは避けたいところ。 転がり落ちることが目に見えています。

私は人見知りで、知らない人になかなか声を掛けることができません。いつも、話しかけて欲しいオーラを出しまくって、待ちの姿勢です。ですが今回一緒に行った友人は見ず知らずの人にも平気で話しかけていきます。思わず何人の人と会話をしたのか数えてしまいました。挨拶のみの人を除いてもすでに30人を超えています。

その友人が、前方から歩いて来る人歩いて来る人に声を掛けていきます。一旦会話が始まれば私も話に加わることが出来ます。

『この先を行ったらどこに出ますか?』『私たちが歩いてきたのは○○なんですが、どっちの道の方が下りて行きやすいですか?』

みなさん、この生駒山にはしょっちゅう来られているのか、色んなルートをご存知のようです。その会話にまた別の人が加わって補足して頂いたりとか。散々皆さんにお世話して頂きました(笑)。

山に来る人たちは昔ながらの紙の地図をお持ちですね。ネットでダウンロードしたのか、案内所のようなところで入手したのか…? そう言えば、ここ生駒山には管理事務所のようなものがあって、時間にならないとゲートが開かないと聞いたことがあるような気もします。

私たちはそういうところを一切通らずにここまでやってきたので、神津嶽本宮近くの『ふれあい広場』に設置されていた小さい地図を写真に撮っておいて良かったです。何回それを見たことか。

随分助けてもらった地図

道を教えてくれた人には私たちがよっぽど頼りなく見えたのか、『曲がるところ分かりにくいから、ちゃんと道標を確認しながら行ってね』と釘も刺して頂きました(笑)。

多くの人が『イシダタミの路』を下って行きます。初っ端から結構急です。丁度そこから登って来た人に、『この道、めっちゃぬかるんでるよ。もう少し先の道の方がマシと思う。途中でまた合流するし』と教えて頂きました。

ぬかるみはダメです。私たち、普通のスニーカーです。溝も全然深くはありません。

『なるかわ管理道』という舗装された道を行きます。『らくらく登山道』もそうですが、こういう道なら、私たちも木々の緑を楽しめます。

『らくらく登山道』で撮りました↓

言われた通りにどんどん進んで行きます。

どんどん、どんどん、どんどん…

…段々と駅方向からは離れて行っているようで、ものすごく不安になってきました。私たちと同じ方向に歩く人は一人もいません。『私たち、今どこに向かってんの?』

と、前方から殆ど手ぶらの男性が歩いて来られました。日課のウォーキング中の方に違いありません。友人がすかさず話しかけます。『瓢箪山駅に行きたいんですけど、どう行ったらいいですか?』 

そうなんです。朝は近鉄奈良線の枚岡駅から枚岡神社へと向かいましたが、帰りはひとつ大阪難波駅寄りの瓢箪山(ひょうたんやま)駅の方が近いです。『もう次の辻󠄀で下りやな遠ざかる一方やで』と教えてくださいました。

もしかしたらここに来るまでにも下りていくところがあったのかもしれません。見逃したのかな? でも、道標もなかったと思うんだけど…

それからすぐに道標がありました! ここで間違い無さそうです。確かにこの道は『イシダタミの路』に比べると勾配はマシそうです。 最初だけかな? 私たちの予想では、迂回にはなるけど少しずつ下っていくのでは?という感じです。

家に帰って改めてこの地図を見てみました。 多くの人が選んだのは🟢から🟠へのルートで、私たちは🟢から🔴を経由しての🟠だったと思います。

やっぱり途中に辻󠄀はありませんね。流石の私たちもお喋りしながらも注意してましたもん!

 

これまで歩いてきた道とは違って、ずっと川沿いで少し暗い道が続きます。一人ではちょっと怖いかも。途中少しぬかるんでいるところもあります。

せき止めてダムっぽくなっているところも。

↑流れ落ちているんですが、分かりますでしょうか?

こちらにも滝のようになっているところが。少し奥まっているので、分かりにくいですね↓

鎖場までありましたよ。私たちは勿論迂回です。こちらの道も決して気は抜けません。いつ滑るか、足をひねるかとヒヤヒヤが続きます。

『もう怖いわ~ この靴滑るねん』と二人でギャーギャーうるさいです。足元を集中して見ているので、だんだんと周りが見えなくなってきました。

路傍に女性が立っている気配がしますが、脇目は振れません。通り過ぎると、『この靴いいよ~! 滑らへんよ~ ワークマン! 1,900円!』とその方が大きな声で話し掛けてきます。

私たちは勢いが止まらずどんどん下りているので、女性とは距離が開いていきます。 危なくて後ろを振り返られないので、前を向いたままですが私も大きい声で『そうなんですか~!?』と返事しました(笑)。

すると『色はあんまり無いけどな~!』とこれまた大きい声で教えてくれました(笑)。 間違いなく大阪のおばちゃんやろうなと思いました。

🟠からさらに下って『赤いトンネル』までやってきました。 ひと休みです。

『あ~ さっきのおばちゃんにワークマンのことちゃんと聞きたかったなー』と私が言えば、友人は『おばちゃんが持ってたビニール袋に山菜が入っててん。あれが何か気になる』と言います。

『もう一回会いたいね〜』と言い合っていると、『あっ! 下りてきた!』と友人。 私はちゃんと見てなかったのでその人だったかどうか分かりません。『間違いない。あのビニール袋に山菜入ってるもん』。

ここで話しかけずに終わると、人見知りの私でも後悔するのは分かっています。そこは友人が察してくれて『山菜採りですか?』と先陣を切ってくれました。

見せてもらうと三つ葉とスカンポです。ものすごく大きい三つ葉で、野生はここまで育つのかとびっくりしました。

私も頑張って『あの〜 ワークマンの靴ってそんなにいいんですか?』と聞いてみました。『うん、これすごくいいよ。そら全く滑らへんってことは無いけど、滑りにくい。汚れもつきにくいし、すぐ取れる。色は黒とピンクしか無いねんけどね。』 

『あの~ その靴の写真撮らせてもらってもいいですか?』と私はものすごく厚かましいお願いをしました。ちょっとズボンの裾を上げてもらうだけで良かったのですが、なんとわざわざ靴を脱いでくださいました。『わ~~ すみません(汗) 私、なんか追いはぎみたいですね~』と言うと大爆笑されました。

 

『おばちゃん』なんて言う言葉が全く似つかわしくない、とてもお洒落な女性です。ナチュラルメイクもとても素敵。しばし立ち話。

もう80歳を超えておられるそうです。とても信じられません。ここ生駒山にも一人で来られたとのこと。もしお孫さんがおられるなら『グランマ』という呼び名がお似合いな感じです。

そのグランマを捕まえてあれこれ聞く私たちも私たちですが、それに応えてプレゼンしてくださるグランマは最高です。

『またどこかでお会いしたいですね』と別れを惜しみました。いや~あんな風に年齢を重ねたいものです。ちなみに、やっぱり大阪人でしたよ(笑)。

有益な情報をゲットした私たち、『そうか、ワークマンか。 近くにあったかな?』と話しながらまた山を下って行きます。

ぬかるみや石がゴロゴロしているところはやっぱり怖いです。そういう場所を無事に通り過ぎたと思ったら…すってんころりん。油断しました(泣)。  落ち葉が重なっていて段差が分かりませんでした。前を歩いていた友人は気付かずに行ってしまいます。

『待って~ 私、コケてんねん!』

『なんで黙ってコケるん? 気付かんかったわー。』 

そう言われましても、私は咄嗟には声は出ません。大抵無言でコケますけど(笑)。 

慌てて見たのがズボンの膝です。つい最近もコケて膝に大きい穴が開きました。今回はセーフです。打撲で済みそうです。 『やっぱりワークマン行かなあかんな。』

 

随分下りてきましたね。ここまで来るともう安心です。

やがて住宅地に入りました。ここからはGoogleMapの出番です。『えっと…瓢箪山駅の方角は…』と私が調べているうちに、友人はまた人に道を尋ねています。もう今日は徹底的に人に聞くことにしたようです(笑)。 

瓢箪山駅周辺に辿り着いたのは17時頃。中途半端な時間です。お茶するには遅いし、晩ご飯には早いし。もうこのまま電車に乗って帰ることにしました。

電車賃はICOCAでタッチです。 とうとう今日はお賽銭用の小銭入れ以外、一度もお財布を開けませんでした。4月初めの京都行きといい、私は財布を忘れてもなんとかなるかもです。  

 

 

翌日、友人は全身筋肉痛で仕事に行ったそうです。私は脚が筋肉痛になるだろうと予想していたのですが、何故か背筋だけでした。変な力が入っていたんですかね? 

このお出掛けから一週間ほど過ぎた頃の友人との会話です。

『なあなあ、生駒山にアジサイ園もあるらしいで。めっちゃキレイねんて。』

『マジで?』

『私ら先に靴買わなアカンな。』

『せやな。』

あれっ?『人生最初で最後のつつじロール』とか言ってませんでした? もう山は懲り懲りだったのでは?

 

意外と懲りていない二人かも(笑)。

今回私たちを唖然とさせてくれた道のり… 振り返れば、『あ~楽しかった!』という思いだけが残っています。

生駒山、ありがとう〜! もしかしたら…また行くね!